マルファン症候群は指定難病です。
研究が進み、心配のいらない病気になればいいですね。
Q. 難病とは、どんな病気なのでしょうか?
A. 2014年にできた「難病の患者に対する医療等に関する法律」(以下、難病法)による「難病の定義」は、①発症メカニズムが不明 ②治療法が確立していない ③患者数の少ない疾患 ④長期の療養が必要な疾患 の4つとなっています。
Q. 指定難病とは、どんな病気なのでしょうか?
A. ①~④の要件を満たす難病の中で、国内患者数が人口の0.1%(およそ127,000人)以下の疾患であり、客観的な診断基準が確立されている疾患のうち、厚生労働大臣が定める疾病を「指定難病」といいます。2015年7月現在332疾患が指定されています。
Q. 指定難病の患者には、どんなメリットがあるのですか?
A.1 重症度分類基準をみたすと、医療費助成を受けることができます。もし重症度分類の基準を満たさない場合でも、月々の医療費が高額になる場合は、「軽症高額特例」として医療費助成を受ける事ができます。
患者さんの病状や、身体障害者手帳の有無、世帯の状況によって、指定難病の医療費助成申請をしたほうがよいのかどうかが異なります。お近くの保健所などでご相談ください。
A2. 障害者総合支援法の対象となり、重症度区分に関係なく必要と認められた障害福祉サービスや補装具・地域生活支援事業、訓練や就労相談などが受けられます。お住まいの市町村の窓口にお問い合わせください。
A3. au、NTTドコモ、ソフトバンクなど携帯電話の割引サービスが使えます。また、一部の美術館や観光施設など、身体障害者手帳をお持ちの方と同様の割引サービスが受けられます。
Q. 難病対策の歴史とマルファン症候群が入ったことについて知りたいのですが?
A. スモンという病気の原因解明をきっかけに難病対策の必要性が高まり、1972年厚生省は「難病対策要綱」をまとめました。以来、難病対策は研究事業の一環として、ごく限られた疾患について行われていました。
日本マルファン協会が法人設立した2007年のころ、マルファン症候群は難病に指定されておらず、研究班もない状況でした。協会はたびたび厚生労働省へ要望書を提出し、研究者の先生方と陳情に伺いました。
様々な疾患の患者会や患者家族の願いによって、ようやく2014年5月23日難病法が成立。2015年7月1日から新たな医療費助成制度や就労支援など総合的な対策が始まることとなりました。マルファン症候群(ロイス・ディーツ症候群含む)は、2015年7月より指定難病および障害者総合支援法の対象疾患となりました。
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重症度区分や事務手続きや類縁疾患についてなど、改善が必要な部分があるかと思います。お困りの事例などありましたら、当協会にお知らせください。
今後もよりよい難病対策になるよう、みなさんの声を届けていきます。